2015年7月22日水曜日

2015-07-18~21後立山連峰縦走

「白馬岳」、「後立山」というキーワードで設定した縦走コース。
昨年、劔に登った時に利用した扇沢の無料駐車場に前泊しての出発だ。

06:40
出発が遅いのは、雨なので鹿島槍ヶ岳以降の危険地帯は明日に回して本日のお宿を冷池山荘としたため。
柏原新道を登り、稜線から爺ヶ岳。


のんびり雨に濡れながら、昼前にはお宿に着いた。
天気予報は頼りなく、明日は少し晴れるものの明後日はまた雨だと言う。
それなら明日は、少し無理しても一気に唐松の先の不帰危険地帯をぬけてしまいたいけれど、どうだろう。。。

翌朝、予報通りの雨。風は幸い穏やか。
4:30発
ガスで周りの様子がわからない中を行く。
鹿島槍ヶ岳南峰まではゆるやかな登山道だったが、
山頂を境に岩場の急斜面へと一気に形相が変わった。
岩場のアップダウンを繰り返し、


6:20北峰


更にここから鎖や梯子の連続で、キレット呼ばれるあたりは地層が壮絶にぶつかり合っている。
「何しにここに来たんだっけ?」って疑問が頭をよぎりつつ、カスの先に突然キレット小屋が現れた。



玄関に入らせてもらい、主と少し話した。
天気が良かったら休日だし稜線は人でいっぱいだったろうという。
自分にとっては好都合な天候だったのかもしれない。

小屋から先も危険地帯は続き、花を撮りつつ、



10:00五龍岳
お弁当を食べながら眺めていると、一瞬ガスの切れ間に立山連峰が見えた。


五竜山荘は直ぐに望めて、その先唐松岳へと進む。


これまと比べればそれほど難所は無いけれど、足がかなり限界になっている。
時間は十分あるからと無理せず進む。






13:00唐松岳山頂山荘着
時間あるけれど、体調不十分のため今日はここで終了。



翌日4:00発
白馬山頂にタッチして大雪渓を降りる予定だ。

幸い雨はやんだが風は強くなった。

4:15唐松岳
ご来光を期待して待つより先を急いだ。


山と高原地図では点線ルート。
濡れた岩場を慎重に進む。
上級者ルートと言っても、一歩一歩確実に進めば特に危険はない。
ただ、ザレていてこけると崖から落ちそうとか、
足元覗くと100m以上ありそうな所あってビビる箇所はあるので、ええかげんには進めない。
その緊張感の継続が疲労となって事故になるのかもしれない。



不帰剣を降りて一息つくと、後ろから単独登山者お一人やってきた。


もうすでにここで、自分の足は限界だったのだ。
運動不足で太ももがパンパン。右足も痛みだしていた。

時間は早いので、とにかく一歩一歩前に進もう。
登っては来た道を振返り、


下ってはまた登らせてもらい、


また下っては登らせてもらい、


雷鳥の親子に出会って、(雛3匹写ってます)


大きな岸壁を登ったら形相が緩やかになった。
ここは、トレランにピッタリだ。


ただ、自分の足は普通に歩くのさえ痛みを伴って今は走るどころでない。

天狗山荘では、雑巾掛けするにこやかな女将と言葉を交わし、雪解け水を補給して前に進む。


鑓ヶ岳を見上げ、


ようやくガスに頭を隠した杓子岳、白馬岳が見えた。


楽しそうにハイクを楽しむ人達。お花もキレイだ。


なんとかごまかしごまかし、ストック頼りで前に進む。
下りが更にきつい、半歩ずつ半歩ずつ、休まずとにかく前へ。
休んだらもう動けそうにない。


そして、12:30白馬山荘についた。
無理して降りても下で車中泊になるだろうし、明日の朝ゆっくり雪渓楽しむ事にした。


白馬山荘は、見た目大きくて立派で高級そうな印象だったけど、
内部は木造でかなり年季が入っている。
相部屋の引き戸はガラスが入っていて30年前からそのまんまって感じ。
ただ、しっかりメンテされていて古さというより年月を感じる。
トイレも衛生的で、大の個室は入り口を過ごし前に出して中のスペースを広く改築されている。
愛され続けている山荘だ。

夜は、かなりの疲労で耳栓もせずよく眠れた。

朝食は5時から。
4時に起きだして窓の外を見ると、晴れてる!
これはご来光見れるかもと息を切らせて山頂へ。

ガスが乱舞する中、日が昇り始めた。


辿ってきた後立山連峰


影白馬


そして剱岳



雨風の中、緊張の連続で岩場を登り降りし、足の痛みに耐えて白馬三山を越えてきた。
そのご褒美なんだろうか、そう思いたい。


朝食を終えて、劔を見納め大雪渓へ



ここでも4匹ほど雛を連れた雷鳥親子に出逢えた。


快晴で日差しは強い。


振り返って一枚


猿倉から10:10のバスで下山。
電車で信濃大町、そこからバスで扇沢へ戻った。


体調万全だったなら、、、そんな言い訳はいつもの事だが、
その御蔭か縦走ゴールの白馬岳で見事なご来光を拝めた。
かなり強烈な印象を刻んだ後立山連峰縦走となった。


翌日、右足は腫れ上がり痛みで靴もサンダルも履けないため会社休んでこのブログ書きました(≧ロ≦)









4 件のコメント:

bp-hiro さんのコメント...

僕らと逆からのルートですね!
でも、僕らは大雪渓〜唐松〜八方と短い距離の一泊だったけど……………
雷鳥にもたくさん会えて羨ましい!
僕らは全然会えなかった。

足の調子悪いようですが、一旦、山のスパン空けてある程度しっかり治しておいた方が良いですよ(^_−)−☆

nikkor14d さんのコメント...

bp-hiroさん>
不帰剣は岩場濡れてましたし早朝前後に誰もいない中、孤独に通過するのはなかなか趣深かったですよ。
先行する足跡あったので、その人達はもしかすると深夜にあそこを楽しんだのかもしれません、
まだまだマニアックな人はいるようです(笑)

私としては、天狗山荘を基点に、あのあたり雨の日も風の日もランしにもう一度行きたいなぁって思いました。

カモシカさんに痛風の薬教えてもらったので飲んでみることにします、
足が痛くちゃお山どころじゃないですからね。
ただ、なんかシルバーさんの仲間入りしたみたいでちょっと心境複雑です(^o^*)/

myouzin1432 さんのコメント...

後立山連峰の素晴らしい縦走ですね。悪天でも八峰キレットや不帰の嶮にいかれるとは・・・恐れ入ります
 キレット小屋で一泊しましたが、夕刻の剱岳はなかなかよかったです。よくこんなところに建てたなと感心しましたよ。
 ワタクシも北アルプスを計画中ですが、いかんせん台風がおもっきしスライスして計画を練り直しています
 予定では南岳~槍~笠と周る予定です 

nikkor14d さんのコメント...

myouzin1432さん>
天候は台風通過後で日を追って良くなるだろう、予報で風は強くないことから決行しました。
晴れるのが少し遅れましたね。人が少ないのは良かったです。
キレット小屋は、キレイに整えられていて主も物静かでいい小屋なんだろうと思いました。
あそこに泊まりましたか。前後厳しい岩場に挟まれたところで見る劔は感慨深いんでしょうね。
南岳新道楽しそうな登りですね、いってらっしゃいませ~(^o^*)/